放射能に向き合う日々

沖縄ソバ238Bq/kg放射性セシウム検出事件の怖さはどこにあるか

突然、日本で放射能汚染と一番無縁と思われる沖縄で、沖縄そばから258Bq/kgの放射性セシウムが検出された。

沖縄県のホームページには、理由の説明がほとんど書かれていないが、厚生労働省のホームページ掲載資料の欄に掲載された記述によると、「放射線量の高い薪をろ過した水をかんすい代わりに添加した」ことから、放射性セシウムが食品に汚染されたようである。

食品中の放射性物質の検査結果について(第317報)平成24年2月7日
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000225nz.html

No.289 沖縄県糸満市 放射線量の高い薪の灰をろ過した水をかんすい代わりに添加した食品沖縄そば(麺) から258Bq/kgの放射性セシウム検出

【国の定める指標値を超える放射性セシウムの検出が疑われる薪等について】沖縄県
http://www3.pref.okinawa.jp/site/view/contview.jsp?cateid=69&id=26325&page=1

国の定める指標値を超える放射性セシウムの検出が疑われる薪が県内で流通していることについて2月7日沖縄県
http://www3.pref.okinawa.jp/site/contents/attach/26325/siryou%20120207.pdf
→岐阜県の流通業者から購入した薪を燃やした灰から最高39,960Bq/kgの放射性セシウムを検出

国の定める指標値を超える放射性セシウムの検出が疑われる薪が県内で流通していることについて(第2報)平成24年2月10日沖縄県
http://www3.pref.okinawa.jp/site/contents/attach/26325/kisyasiryou%20120210.pdf
灰及び薪を利用して調理した食品から258Bq/kgの放射性セシウムを検出(厚生労働省が公表している品目名(沖縄そば)をなぜか沖縄県は隠している)

沖縄県の公表資料からは、薪を燃やした灰から検出された放射性セシウムは4万Bq/kg近く、非常に汚染度の高いものであったようである。これだけ高いと食品への移行率がひくら低くても、食品の汚染はかなり高くなってしまう。
そして「放射線量の高い薪」は、沖縄の業者が岐阜県の業者から購入したもののようである。

次に以下の岐阜県の資料を見て欲しい。

国の定める指標値を超える放射性セシウムの検出が疑われる薪が県内業者から流通したことについて(第3報) 岐阜県 2月8日
http://www.pref.gifu.lg.jp/kensei-unei/kocho-koho/event-calendar/sonota/kensanzai/maki-ryutuu3.html
→県内業者が福島県の業者から購入した薪から440Bq/kgを検出

国の定める指標値を超える放射性セシウムの検出が疑われる薪が県内業者から流通したことについて(第2報)
岐阜県 2月7日
http://www.pref.gifu.lg.jp/kensei-unei/kocho-koho/event-calendar/sonota/kensanzai/maki-ryuutu2.html


国の定める指標値を超える放射性セシウムの検出が疑われる薪が県内業者から流通したことについて
岐阜県 2月6日
http://www.pref.gifu.lg.jp/kensei-unei/kocho-koho/event-calendar/sonota/kensanzai/maki-ryutu1.html
→岐阜県内の流通業者が福島県の業者より購入したナラの薪より119.6/Bq/kg,149.6Bq/kgを検出

これによると、沖縄そばの放射能汚染の要因となった「薪」は岐阜県の流通業者が福島県の業者より買ったものであり、その汚染度は農林水産省が設定している指標値(40Bq/kg)の3倍~5倍という高い汚染度のものであったことが解かる。

(参考)
調理加熱用の薪及び木炭の当面の指標値の設定について 農林水産省 平成23年11月2日
http://www.rinya.maff.go.jp/j/tokuyou/shintan1.html
調理加熱用の薪及び木炭の当面の指標値を(1)薪 40Bq/kg(乾重量)(2)木炭 280ベクレル/kg(乾重量)と定め、生産者に向け「薪又は木炭が指標値を超えていないことを確認した上で販売又は譲渡すること」と指導

沖縄そばの汚染そのものは、現状の食品衛生法上の暫定規制値を下回っているものではないし、消費者が恐れを抱く必要性は無いと思われる。

問題は、農水省が決めた「調理加熱用の薪」の指標値を大幅に上回った「薪」が調理加熱用に堂々と売られ、全国流通していることである。

一方、環境省の調査によると、宮城県内の一般家庭の薪ストーブの灰から、6万Bq/kg近い放射性セシウムが検出されており、福島県内の薪ストーブの灰からも4万Bq/kgを超えたものが見つかっている。

平成24年2月10日環境省
宮城県仙南地区における一般家庭等で使用される薪及び薪の灰の調査結果について
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14805&mode=print
宮城県仙南地区の一般家庭等で使用されている薪の灰から1,180Bq/kg~59,000Bq/kgの放射性セシウムを検出
環境省では、引き続き東北地方及び関東地方の約70箇所において薪及び薪の灰の放射能濃度の調査を行い、その結果を取りまとめて公表するとしている。
→放射能濃度測定結果一覧表【薪】
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=19195&hou_id=14805

薪ストーブ 等を使用した際に発生する灰の取扱いについて 環境省 平成24年1月19日
http://www.env.go.jp/jishin/rmp/attach/no120119001.pdf
福島県内の一般家庭で11月に燃やした薪ストーブの灰から最高43,780Bq/kgの放射性セシウムを検出
汚染状況重点調査地域※においては、一般家庭の薪ストーブの灰を庭や畑にまいたりさせず、市町村等が一般廃棄物として収集し、放射能濃度の測定を行った上で処分を行う様に指示。

「薪ストーブ等を使用した際に発生する灰の取扱いについて」に関するQ&Aについて 環境省 平成24年1月23日
http://www.env.go.jp/jishin/rmp/attach/no120119001_qa.pdf

※放射性物質汚染対処特措法により地域の平均的な放射線量が1時間当たり0.23マイクロシーベルト以上の地域を含んでいることを基準として定められた岩手、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉県内の102市町村


(参考)
平成23年12月19日 環境省
放射性物質汚染対処特措法に基づく汚染廃棄物対策地域、除染特別地域及び汚染状況重点調査地域の指定について(お知らせ)
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14598

農水省が定めた指標値を大幅に上回る高い放射能に汚染されている薪は、全国に広く流通しており、全国の一般家庭の薪ストーブや、ピザ屋のピザ焼き釜などで、数万Bq/kgの高濃度放射性セシウム汚染灰を生産し続けている可能性が非常に高い。

政府は一体何をしているのだろうか?

環境省は1月19日公表の「薪ストーブ 等を使用した際に発生する灰の取扱いについて」により、汚染状況重点調査地域の関東・東北8県102市町村において、一般家庭の薪ストーブの灰は市町村が集めて処分するよう通知を出したが、それだけである。
放射能汚染された薪の流通については、一切規制措置をとっていない。

農水省は沖縄そばの汚染が判明した直後に次のような通知を出した。

平成24年2月10日農林水産省
薪、木炭等の燃焼により生じる灰の食品の加工及び調理への利用自粛について
http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/tokuyou/120210_1.html
東北、関東、新潟、長野、静岡の17都道府県で採取された木の薪を燃やして作った灰を料理(アク抜き等)に使わないように呼びかけ。
(一般消費者も周知・指導の対象者となっているが、なぜか消費者団体へは通知が出されていない)

しかし、上記でお示しした11月2日「40Bq/kgを上回る薪を流通させないように」という農水省通知が全く効力を発揮せず、指標値を大幅に上回る薪が全国流通していることが今回判明したにも関わらず、汚染薪の流通防止に関しては、農水省は何も新たな手をうっていないのである。

このように、指標値を上回る放射能汚染度の薪の流通そのものについては、何も手が打たれていないのである。

本当に恐ろしいのは、このように根本的なところで政府が機能していないということである。

薪ストーブを使っている人、料理や茶道で薪や炭を使っている人は、薪や炭を買うときにどこから来たものか業者に確認して、東北・関東の17都県から来たものであれば、放射性セシウムが測定されているのかを必ず業者に確認して欲しい。

薪や炭を使っているピザ屋や焼き鳥屋さんで食事をする人は、店の人にどこで生産された薪や炭を使っているのか、その薪や炭は放射性セシウムが測定されたものなのか確認して欲しい。

炭からピザや焼き鳥に放射能が移行する量はたかがしれているので、不安を感じる必要は全く無いが、消費者は食の安全に関しては事業者に国の規制に従うことを求める権利があるし、事業者が困れば国に苦情が行き、国が動き出さざるをえなくなるだろう。

みんながすこしづつでも行動して、政府を追い詰めていくことが、放射能汚染の拡大を防ぎ、私たちの身の安全を守ることにつながるはずだ。
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by touten2010 | 2012-02-15 21:54 | 薪・炭・きのこ原木 | Comments(0)

福島原発事故の後、全ての日本人が放射能と向き合って暮らすことを運命付けられた。その一人として日々の放射能の情報を整理し、これに向き合う。
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