放射能に向き合う日々

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農水省が東日本17都県の腐葉土等の放射性セシウム検査を実施

農林水産省が、東日本17都県の腐葉土等の放射性セシウムを検査するという調査事業を入札にかけている。

東日本17 都県に存在する原料(腐葉土及び剪定枝堆肥の原料となる落ち葉や剪定枝)、腐葉土等(腐葉土及び剪定枝堆肥)、その他の肥料及び土壌を採取及び測定の対象とし、放射性同位元素(セシウム134 及びセシウム137)を測定することとなっている。

調査の点数は以下の通りで、非常に広範囲な調査だ・

予定点数
・原料(腐葉土及び剪定枝堆肥(以下「腐葉土等」という。)の原料となる落ち葉や剪定枝
800 点(林地・公園等500 ヶ所、肥料製造所300 ヶ所)
・腐葉土等 300 点(肥料製造所300 ヶ所)
・その他の肥料 100点(肥料製造所100 ヶ所)
・土壌 500 点(林地・公園等250 ヶ所、肥料製造所250 ヶ所)
・合計 1700 点

これまでに腐葉土等については、数万ベクレル/kgといった高い放射性セシウム汚染が検出されているが、これまで広範な調査が行われ、その結果が整理されて公表されたことは一度もない。

農水省が整理して公表しているのは牛ふん堆肥肥料が主で、それよりも何十倍も高い値が県の検査で検出されている腐葉土については、農水省は検査結果を整理して公表していはいないのだ。

私が以前ブログで取り上げたとおり、県は一度公表した汚染腐葉土のデータを次々とホームページから削除し、隠ぺいを図っている。

これだけ大規模な調査が行われれば、現状の腐葉土が危険なのか危険でないのかが今度こそはっきりするはず、農水省がきちんとデータを公表するかどうか、国民の目の監視が必要だ。

入札公告
平成25年度放射性物質等を含む肥料の安全確保調査事業(腐葉土等中の放射性物質含有量調査)委託事業
http://www.maff.go.jp/j/supply/itaku/syouan/130910_1.html

肥料中の放射性物質の検査結果について
http://www.maff.go.jp/j/syouan/soumu/saigai/hiryo_kekka.html
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by touten2010 | 2013-09-30 00:35 | 堆肥・落ち葉・剪定枝 | Comments(0)

福島第一原発事故による海洋放射能汚染がアメリカに到達するのは来年以降

福島第一原発事故由来の放射性セシウム137に汚染された海水が、アメリカに到達するのは2014年以降になるという分析結果が、9月1日のHuffington Postに掲載されている。

ここで触れられている汚染海水は、事故時に大気中に放出された放射性物質が海水中に落下して海洋を汚染したもので、大気中の放射能汚染は、事故直後にアメリカに到達していたが、海洋汚染の方はアメリカに到達するのに非常に長い時間がかかっているということだ。

その汚染レベルは、健康被害をもたらす恐れはなく、放射能汚染が計測されることにより、海洋における海水の移動についてのモデルが正確に検証されるということのメリットが大きいということだ。

しかし、この記事にも述べられているように、今後放射能汚染水が大規模に流出し、もっと大きな海洋汚染が発生したら、「健康被害がもたらす恐れはない」という状況が崩れてしまう可能性がある。

もしそうなったら、アメリカは、沿岸に汚染が到達するという恐怖を何年も味わい続けなければならなくなる訳だ。我々はこの点をしっかり頭に入れておいた方が良いだろう。

Fukushima's Radioactive Plume Could Reach U.S. Waters By 2014
Posted: 09/01/2013 Huffington Post
http://www.huffingtonpost.com/2013/09/01/fukushima-radioactive-plume_n_3853604.html
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by touten2010 | 2013-09-29 00:29 | 放射能汚染水の海水流出 | Comments(0)

2013年産のクリの放射能はまず大丈夫

2013年産のクリの放射性セシウム検出値がだいぶ出てきたので整理をしてみた。

福島県、千葉県、栃木県がかなりデータを出してきているが、基準値超のものは全くない。

しかし、栗の生産日本一の茨城県のデータが今年も非常に少ないし、検出下限値も20~25Bq/kgと非常に粗雑な検査だ。

放射性物質検査については、去年と同じように、「測らないものが徳をする」という状態を厚生労働省が放置しているという実態は、変わっていない。

○検査結果 厚生労働省
http://www.maff.go.jp/noutiku_eikyo/mhlw3.html

クリの放射性セシウムCs134+Cs137合計検出値
(2013年産、9月20日公表分まで)
・山形県
市町村 採取日 厚労省
公表 Cs合計(Bq/kg)
小国町 2013/9/18 2013/9/20 <18
遊佐町 2013/9/19 2013/9/20 <17
西川町 2013/9/18 2013/9/20 <16
鶴岡市 2013/9/18 2013/9/20 <16
東根市 2013/9/18 2013/9/20 <16

・福島県
市町村 採取日 厚労省
公表 Cs合計(Bq/kg)
鏡石町 2013/9/9 2013/9/13 25
天栄村 2013/9/9 2013/9/13 25
三春町 2013/9/6 2013/9/12 15
三春町 2013/9/6 2013/9/12 9.1
郡山市 2013/9/9 2013/9/13 12
塙町 2013/9/9 2013/9/12 <11
北塩原村 2013/9/4 2013/9/6 <11
北塩原村 2013/9/11 2013/9/13 <8.9
白河市 2013/9/3 2013/9/12 <10
喜多方市 2013/9/9 2013/9/12 <9.9
喜多方市 2013/9/9 2013/9/12 <7.8
喜多方市 2013/9/10 2013/9/13 6.7
会津若松市 2013/9/10 2013/9/12 <9.1
会津若松市 2013/9/10 2013/9/12 <8.3
下郷町2013/9/10 2013/9/13 <8.9
南会津町 2013/9/9 2013/9/13 <8.1
須賀川市 2013/9/9 2013/9/13 <8
西会津町 2013/9/10 2013/9/13 <8
玉川村2013/9/10 2013/9/13 <7.2

・茨城県
市町村 採取日 厚労省
公表 Cs合計(Bq/kg)
桜川市 2013/9/9 2013/9/12 <25
かすみがうら市 2013/9/2 2013/9/5 <25
かすみがうら市 2013/9/4 2013/9/10 <20
笠間市 2013/8/28 2013/8/29  <25

・栃木県
市町村 採取日 厚労省
公表 Cs合計(Bq/kg)
日光市2013/9/10 2013/9/13 22
日光市2013/9/10 2013/9/13 <5.2
日光市2013/9/10 2013/9/13 4.4
塩谷町2013/9/5 2013/9/13 22
塩谷町2013/9/10 2013/9/13 5.6
塩谷町2013/9/10 2013/9/13 4
矢板市2013/9/10 2013/9/13 14
矢板市2013/9/3 2013/9/13 5.6
矢板市2013/9/3 2013/9/13 4.7
鹿沼市2013/9/10 2013/9/13 11
鹿沼市2013/9/10 2013/9/13 9.7
鹿沼市2013/9/10 2013/9/13 3.9
宇都宮市 2013/8/27 2013/8/30  <9.6
下野市2013/9/10 2013/9/13 <9.4
益子町2013/9/17 2013/9/20 <8.4
芳賀町2013/9/3 2013/9/6 7.8
佐野市2013/9/10 2013/9/13 <6.9
真岡市2013/9/3 2013/9/6 <6.9
岩舟町 2013/8/27 2013/8/30  <6.6
茂木町2013/9/3 2013/9/6 <6.6
那須烏山市 2013/9/3 2013/9/6<6.3
小山市2013/9/17 2013/9/20 <6.2
足利市2013/9/10 2013/9/13 <6.1
野木町2013/9/17 2013/9/20 <6.1
那珂川町 2013/9/3 2013/9/6 <5.9
栃木市 2013/8/27 2013/8/30  <5.6
市貝町2013/9/17 2013/9/20 5.3
壬生町 2013/8/27 2013/8/30 4.6
さくら市 2013/9/10 2013/9/13 3.8
高根沢町 2013/9/3 2013/9/6 3.8

・群馬県
市町村 採取日 厚労省
公表 Cs合計(Bq/kg)
安中市2013/9/8 2013/9/12 <12

・埼玉県
市町村 採取日 厚労省
公表 Cs合計(Bq/kg)
滑川町2013/9/3 2013/9/6 <9.3

・千葉県
市町村 採取日 厚労省
公表 Cs合計(Bq/kg)
流山市2013/9/10 2013/9/17 31
市川市 2013/8/27 2013/8/30 26
我孫子市 2013/9/10 2013/9/17 21
印西市2013/9/2 2013/9/6 20
印西市2013/9/2 2013/9/6 16
印西市2013/9/2 2013/9/6 <10
香取市2013/9/3 2013/9/6 16
白井市2013/9/9 2013/9/17 14
白井市2013/9/9 2013/9/17 <9.8
白井市2013/9/9 2013/9/17 7.2
成田市 2013/8/20 2013/8/23  <12
いすみ市 2013/9/17 2013/9/20<11
館山市2013/9/17 2013/9/20 <11
四街道市 2013/9/10 2013/9/17 <11
市原市2013/9/11 2013/9/17 <11
千葉市 2013/8/21 2013/8/23  <11
船橋市2013/9/10 2013/9/13 11
船橋市2013/9/10 2013/9/13 8.8
船橋市 2013/8/27 2013/8/30 7.2
匝瑳市2013/9/17 2013/9/20 <11
袖ケ浦市 2013/9/10 2013/9/17<11
多古町2013/9/10 2013/9/17 <11
長柄町 2013/8/27 2013/8/30  <11
東金市2013/9/18 2013/9/20 <11
富里市2013/9/17 2013/9/20 <11
茂原市2013/9/17 2013/9/20 <11
野田市2013/9/3 2013/9/6 <11
鴨川市2013/9/9 2013/9/17 <10
八街市2013/9/10 2013/9/17 <10
佐倉市2013/9/17 2013/9/20 <9.7
南房総市 2013/9/10 2013/9/17 <9.7
大網白里市 2013/9/17 2013/9/20 <8.8
木更津市 2013/9/17 2013/9/20 7.6
柏市  2013/9/17 2013/9/20 7.5
栄町  2013/9/13 2013/9/20 7.3
八千代市 2013/9/4 2013/9/6 6.1
芝山町2013/9/3 2013/9/6 5.8

・東京都
市町村 採取日 厚労省
公表 Cs合計(Bq/kg)
杉並区2013/9/6 2013/9/12 <11

・神奈川県
市町村 採取日 厚労省
公表 Cs合計(Bq/kg)
南足柄市  2013/8/19 2013/8/21 <9.3

・新潟県
市町村 採取日 厚労省
公表 Cs合計(Bq/kg)
十日町市 2013/9/12 2013/9/18 <8.7
上越市2013/9/13 2013/9/18 <7.9
阿賀町2013/9/9 2013/9/11 <6.9
関川村2013/9/13 2013/9/18 <2.8
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by touten2010 | 2013-09-23 22:37 | クリ・木の実・果実 | Comments(0)

元首相(影響力のある方)の「原発再稼働反対」

小泉純一郎元首相が、「原発ゼロにすべき」と発言している。

週刊エコノミスト(毎日新聞社発行の方)9月24日号の記事によると「再稼働もどうせ放射性廃棄物を出してしまうのだから、しない方が良い」との過激ぶりだ。

エコノミストの同じ号で、自民党の中で地道に反原発運動を行ってきている河野太郎議員の発言がかすんでしまうほどだ。

おそらく小泉元首相は、「国民感情をないがしろにしてこれ以上強権的に原発を推進し続ければ、日本の国民国家としての存続が危うくなる」との直観的に判断したのだろうが、理由はともかくおっしゃることはごもっともな事ばかりだ。

首相でいるときに考えを改めてくれればよかったのに・・といまさら愚痴るのはやめて、とりあえず歓迎しよう。

本屋さんでおいているエコノミストはもう次の号に入れ替わっているかもしれないが、amazonではまだ買えると思うので、ぜひ読んでみてください。

とりあえず、議員の息子さん(小泉進次郎だったっけ?)はどうするのか注目だ。

安倍総理は小泉議員に「お父さんの首に鈴つけてきて」と依頼して、自分への忠誠心があるか、踏絵を踏ませるに違いない。

その時に「オヤジはオヤジ、俺は俺なんで」と開き直れるかどうかで、小泉議員の器が測られる。

風知草:小泉純一郎の「原発ゼロ」=山田孝男
毎日新聞 2013年08月26日 東京朝刊
http://mainichi.jp/opinion/news/20130826ddm003070155000c.html

特集:汚染水で噴出「東電破綻」説 小泉元首相の「原発ゼロ発言」が声なき深層に広く届いた理由 2013年9月24日号
◇「こんなにやりがいのあるテーマはない」
http://www.weekly-economist.com/2013/09/24/特集-汚染水で噴出-東電破綻-説-小泉元首相の-原発ゼロ発言-が声なき深層に広く届いた理由-2013年9月24日号/#permalink

エコノミスト 2013年 9/24号 [雑誌] [雑誌]
http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&url=search-alias
%3Daps&field-keywords=%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%83%8E%E3%83%9F%E3%82%B9%E3%83%88+2013&sprefix=%E9%80%B1%E5%88%8A%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%83%8E%E3%83%9F%E3%82%B9%E3%83%88+2%2Caps%2C355&rh=i%3Aaps%2Ck%3A%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%83%8E%E3%83%9F
%E3%82%B9%E3%83%88+2013


小泉進次郎 ブログ
http://ameblo.jp/koizumi-shinjiro/
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by touten2010 | 2013-09-22 21:55 | 全般 | Comments(0)

放射性ストロンチウム、放射性プルトニウムの計測が強化されるべき。

9月3日の原子力対策本部で
「東京電力(株)福島第一原子力発電所における汚染水問題に関する基本方針」が決定
「海域環境等のモニタリングを強化する(方針2p)」と決まったことを受けて、
原子力規制委員会に「海洋モニタリングに関する検討会」が設置された。

第一回の資料をチェックしてみたが、「Nature」が社説で「重点的にモニタリングすべき」と指摘した、放射性セシウム317(Cs137)、放射性ストロンチウム90(Sr90)、プルトニウム239(Pu237)のうち、放射性ストロンチウム90とプルトニウム239が、海水・海底土についても、海洋生物についても、これまでほとんど計測されていないことが解る。

この2種類の放射性核種に対して、計測体制がきちんと強化されるのかどうか、国民ぼ目でしっかり監視していく必要がある。

原子力対策本部
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/genshiryoku/

原子力規制委員会 海洋モニタリングに関する検討会
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/kaiyou_monitoring/

Nuclear error(Nature Editorial)
Japan should bring in international help to study and mitigate the Fukushima crisis.
03 September 2013
http://www.nature.com/news/nuclear-error-1.13667
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by touten2010 | 2013-09-21 00:07 | 放射能汚染水の海水流出 | Comments(0)

福島第一原発についてあくまでも「汚染水の影響は港湾内」と言い張る安倍首相

東京へのオリンピック招致を決めるIOC総会で「状況は完全にコントロールされている」「汚染水は港内にブロックされている」と大嘘をついてしまった安倍首相だが、9月19日福島第一原発視察に訪れた福島で、「汚染水の影響は湾内の0.3平方キロメートル以内の範囲において完全にブロックされている」と重ねて強調している。

また、「汚染水による影響は、港湾内0.3平方km内で完全にブロックされているのは事実です。」とFacebookでも強調している。

発言を改める気はさらさら無いようだ。

前のブログで、何度か外洋に高濃度の放射性ストロンチウム(Sr-90)が流出したことはお示ししたが、百歩譲って現状を見ても、港湾口では放射性トリチウムが検出されているし、外洋と港湾の間に海水の出入りがあることは、東京電力が原子力規制委員会の汚染水対策検討ワーキンググループでで示した資料でも示されている。放射性トリチウム(H-3)は水分子の構成原子になっているから、海水の出入りがある以上港湾内の放射性トリチウムは外洋に流出しているはずで、「完全にブロックされている」はずがないことは、誰の目にも明らかだ。

子どもでも解るような間違いを、なぜ正しいと言い張り続けるのか。

自分の都合の悪いことにはどうしても向き合いたくないという姿勢が、一番不信を招くものなのだ。

首相がそのような姿勢を改めない限り、最近発動された韓国の東北産農林水産物輸入禁止措置のような、「不安を描き立てられた国民感情による過剰反応」が収まることは無いだろう。

福島第一原発5号機、6号機の廃炉を要請=安倍晋三首相
The Huffington Post | 投稿日: 2013年09月19日
http://www.huffingtonpost.jp/2013/09/19/fukushima-daiichi-decommission-of-unit-5-6_n_3952393.html?utm_hp_ref=japan

汚染水、東電が「今の状態はコントロールできていない」 安倍首相の「国際公約」と食い違い
The Huffington Post | 投稿日: 2013年09月14日
http://www.huffingtonpost.jp/2013/09/13/abe_tepco_polluted_water_n_3923939.html

第5回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ
資料1タービン建屋東側における地下水及び海水中の放射性物質濃度の状況と対策
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/tokutei_kanshi_wg/data/0005_01.pdf
p.20に今年8月19日採取分で港湾口で68Bq/lのトリチウムが、検出されていること、
同日採取分で港湾外の北側(図では左側)岸近くで、5.4Bq/lのトリチウムが検出されていることが示されている。
p25で港湾口は海水が出入りしていることが図示されている。
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by touten2010 | 2013-09-20 06:42 | 放射能汚染水の海水流出 | Comments(0)

謎が深まる放射能汚染水漏れタンク地下水の放射能汚染計測値

300tの高濃度放射能汚染水が漏れた、H4タンクの近くで、地下水の放射性トリチウム濃度が急上昇し、連日報道されている。

しかし、東京電力の発表した数字を見るとことは一筋縄ではいかないことが解る。

放射性トリチウム濃度は大幅に上昇しているが、その逆に1回目の測定値では大幅に高かった全β(ベータ線核種)の放射能が逆に低下しているのだ。

放射性トリチウムの告示濃度限度が6万ベクレル/lであり、β線核種の半分を占めると思われる放射性ストロンチウム90の告示濃度限度が30Bq/lであることを考えると、この程度の放射性トリチウム濃度の上昇であれば、全βの濃度が下がっていることと相殺されて、全体としては事体は改善しているともいえるのだ。

それにしても、放射性トリチウム(H3)と全βの濃度が反比例するとはどういうことか?

ひょっとして、別のタンクから漏れた地下放射能汚染水が、H4タンクの地下放射能汚染水に押し出されて入れ替わったので、放射性物質の比率が変わったということなのではないか。

とすると、発見されていない大規模な漏水が過去にあったのではないか?

謎は深まるばかりだ。マスコミは一つの数字ばかり見ないで、こうした点についても追及・分析して欲しい。

1 放射性トリチウム(H-3)

採取ポイントE-1
(sample point E-1)
採取日 Bq/l
(sample day)
2013/9/8 4,200
2013/9/9 29,000
2013/9/10 64,000
2013/9/11 97,000
2013/9/12 130,000
2013/9/13 150,000
2013/9/14 170,000
2013/9/15 140,000
2013/9/16 95,000

採取ポイントE-2
(sample point E-2)
採取日 Bq/l
(sample day)
2013/9/4 120<
2013/9/5 120<
2013/9/6 190
2013/9/7 300
2013/9/8 290
2013/9/9 350
2013/9/10 350
2013/9/11 300
2013/9/12 290
2013/9/13 410
2013/9/14 360
2013/9/15 400
2013/9/16 430

採取ポイントE-4
(sample point E-4)
2013/9/15 120<
2013/9/16 410

2 全β線核種(β)
採取ポイントE-1
(sample point E-1)
採取日 Bq/l
(sample day)
2013/9/8 3,200
2013/9/9 1,900
2013/9/10 2,000
2013/9/11 1,500
2013/9/12 1,600
2013/9/13 1,300
2013/9/14 1,100
2013/9/15 1,100
2013/9/16 560
2013/9/17 360

採取ポイントE-2
(sample point E-2)
採取日 Bq/l
(sample day)
2013/9/4 650
2013/9/5 330
2013/9/6 180
2013/9/7 35
2013/9/8 67
2013/9/9 22
2013/9/10 21
2013/9/11 20<
2013/9/12 29
2013/9/13 15<
2013/9/14 21
2013/9/15 35
2013/9/16 31
2013/9/17 33

採取ポイントE-4
(sample point E-4)
採取日 Bq/l
(sample day)
2013/9/15 1,300
2013/9/16 18
2013/9/17 53


These data come from TEPCO Home Page
http://www.tepco.co.jp/en/nu/fukushima-np/f1/smp/index-e.html
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by touten2010 | 2013-09-18 23:22 | 放射能汚染水の海水流出 | Comments(0)

科学的根拠に基づいて考えると「日本政府の福島原発事故対応は信用できない」

国際的権威のある科学雑誌「Nature」が9月3日「日本は福島原発事故への対応において国際社会に支援を仰ぐべき」という社説(Edeitorial)を掲載した。

福島第一原発周辺の除染作業が技術的に困難でコストが莫大にかかるものになり、東京電力の手に余ることが判明したため、日本政府は除染作業プランを9月3日に公表したが、それは遅すぎる行為であると指摘している。

また、「これまでの政府の行動や情報公開の手法を見る限り、事故処理の対応や情報公開の仕方について、日本政府が東京電力よりもましな対応をしくれるとは信じられない人もいると思う」と指摘し、「日本政府は米国・ロシア・フランス・英国の、原子力工学・除染・放射線医学分野の専門家のアドバイスを受けるべきだ」と主張している。

まさに科学的知見に基づいて「福島原発の処理は、日本政府に任せておけない」と分析されてしまったわけだが、この社説でNatureは、
(1)どのくらいの放射性物質が海へ流出し続けているのか、わかっていない。
(2)生物にどのくらい放射性物質が蓄積されているのか、食べても大丈夫なのか、解らない。
と解説しており、こちらの論点も我々の日常生活へ影響を与える食品に関わるものという点で重要だ。

環境への影響を評価するために、半減期の長い放射性物質がどのくらい生態系を汚染しているのか、データを集めることが必要だとこの社説は解説しており、具体的には、セシウム137(Cs137)、ストロンチウム90(Sr90)、プルトニウム239(Pu239)についての調査を行うべきであると主張している。

これらの放射性物質による水産物汚染の実態調査がきちんと行われるのかどうか、われわれ日本人も監視して行く必要があるだろう。

Natureの社説は、科学者に限らず、世界の識者が目を通しているものであり、国際世論の形成に大きな影響を与えるものであるから、多くの国民に一読していただきたい。

また、同じNatureの8月29日の「News」に記載された、「Fukushima leaks 18 times worse than first thought」も、凍土層による遮水壁が技術的に困難なものであることや、ALPSが機能せずに放射性ストロンチウムが取り除けないでいることを指摘するなど、問題点を整理して伝えていておもしろい。

Nuclear error(Nature Editorial)
Japan should bring in international help to study and mitigate the Fukushima crisis.
03 September 2013
http://www.nature.com/news/nuclear-error-1.13667


英語を読むのがしんどい人は、フランス現代思想家の内田樹先生が、内容を日本語訳してブログにアップしてくれているので、そちらをご覧下さい。

内田樹の研究室(ブログ)
http://blog.tatsuru.com/
2013.09.06
Natureから

Nature | News
Fukushima leaks 18 times worse than first thought
New revelations from stricken plant’s operator add to claims that it cannot cope with clean-up operation.
Quirin Schiermeier
& Jay Alabaster
29 August 2013
http://www.nature.com/news/fukushima-leaks-18-times-worse-than-first-thought-1.13626
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by touten2010 | 2013-09-16 15:18 | 放射能汚染水の海水流出 | Comments(0)

海水の放射能汚染に関する東京電力の報告を鵜呑みにしてIOC総会で大嘘をついてしまった安部総理

安倍総理が、福島第一原発に関する汚染水漏れ事故に関して、IOC総会で「状況は完全にコントロールされてる」と言い、「汚染水による影響は港湾内で完全にブロックされている」「福島近海のモニタリング数値は、最大でもWHO水質ガイドラインの500分の1だ」と説明し、IOC委員の懸念を払しょくしたマスコミが持ち上げている。

しかし、この安倍首相の発言はいずれも事実に反する出鱈目なものである。

「汚染水による影響は港湾内でブロックされている」というが、福島原発港外の沿岸の海水からは、事故からしばらくたってから、過去2回も何百ベクレルという高濃度の放射性ストロンチウム90汚染が検出されている。

高濃度放射能汚染水は、港湾外に何度も放出されてきているのだ。「完全なコントロール」とはかけ離れた状態だ。

「近海のモニタリング数値は、最大でもWHO水質ガイドラインの500分の1」というのもおかしい。

近海の海水の放射性ストロンチウム90の濃度は直近データが7月15日のものしか公表されていないが、最大で0.039Bq/l、WHO水質ガイドラインではストロンチウム90の基準値は10Bq/lだから、「500分の1」なら0.02Bq/lのはず。検出値はこれを2倍も上回っている。

平成25年8月30日第5回原子力規制委員会特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループに提出された東京電力作成の資料1「タービン建屋東側における地下水及び海水中の放射性物質濃度の状況と対策」p.34に、ストロンチウム等の流出量試算について、「試算結果は、原子力発電所平常運転時の年間放出管理目超えているものの、港湾外の海水中濃度は、規制値である告示濃度限度は下回っている。」と報告されていることから、首相の発言は、おそらくこの東京電力の説明を鵜呑みにしたうえに、拡大解釈してしまったものだろう。

物事を自分に都合の良いようにしか見ることができず、自分に都合の悪いことはそれが事実であっても存在自体を許せず認めることができない安倍首相の欠点が、ここに現れている。

オリンピック東京プレゼン全文、安倍首相や猪瀬知事は何を話した?(IOC総会・プレゼン内容)
The Huffington Post | 投稿日: 2013年09月08日
http://www.huffingtonpost.jp/2013/09/07/olympic_candidate_tokyo_presentation_n_3886260.html?utm_hp_ref=japan


オリンピック招致 東京の勝因は「安倍首相のスピーチ」「無難な選択」海外報道
The Huffington Post | 投稿日: 2013年09月08日 11時29分 JST
http://www.huffingtonpost.jp/2013/09/07/tokyo-win_n_3887974.html?ref=topbar

安倍総理大臣は質疑で詳しい説明を求められ、「汚染水による影響は、福島第一原発の港湾内の0.3平方キロメールの範囲内で完全にブロックされている。福島の近海で行っているモニタリングの数値は最大でもWHO=世界保健機関の飲料水の水質ガイドラインの500分の1だ。また、わが国の食品や水の安全基準は世界で最も厳しいが、被ばく量は日本のどの地域でもその100分の1だ。健康問題については今までも現在も将来も全く問題ない」と述べたとNHKニュースからの引用を記載している。

東京電力株式会社福島第一原子力発電所周辺の海水中の放射能濃度分布 (12月4日に発生した蒸発濃縮装置からの漏えいに伴う追加調査(Sr等))(試料採取日:東京電力福島第一原子力発電所周辺 平成23年12月5日~24日 蒸発濃縮装置の漏えい水 平成23年12月5日) 平成24年01月16日
http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/5000/4510/view.html

2012/12/5採取の沿岸(港湾外)海水より400Bq/lの放射性ストロンチウムSr-90を検出

東京電力株式会社福島第一原子力発電所周辺の海域モニタリングの結果(4月5日に発生した淡水化装置(逆浸透膜式)から濃縮水貯槽への移送配

管における漏えいに伴う調査)について<第131報>(試料採取日:平成24年10月25日)
http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/7000/6958/view.html

2012/3/26採取の沿岸(港湾外)海水より850Bq/lの放射性ストロンチウムSr-90を検出

東京電力株式会社福島第一原子力発電所周辺の海水の放射能濃度分布(H-3, 全α, 全β, Sr)(試料採取日:平成25年7月15日) 平成25年08月30日
http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/9000/8045/24/349_2_0830.pdf


近海のT-D1で7/15採取の海水から、0.039Bq/lの放射性ストロンチウムSr-90が検出されている

平成25年8月30日第5回原子力規制委員会特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ 資料1
タービン建屋東側における地下水及び海水中の放射性物質濃度の状況と対策
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/tokutei_kanshi_wg/data/0005_01.pdf

p.24に放射性ストロンチウム等の流出量試算について、「試算結果は、原子力発電所平常運転時の年間放出管理目超えているものの、港湾外の海水中濃度は、規制値である告示濃度限度は下回っている。」と記されている。
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by touten2010 | 2013-09-11 22:08 | 放射能汚染水の海水流出 | Comments(0)

やはり口先だけ勇ましい内容だった放射能汚染水に対する”抜本的な対策”

9月3日、安倍総理は「第32回原子力災害対策本部会議・第2回原子力防災会議合同会議」を開催し、「東京電力福島第一原発の汚染水問題については、東電任せにせず、政府が前面に立ち、解決に当たることといたします。本日、従来のような場当たり的な事後対応ではなく、汚染水問題の根本的な解決に向け、汚染水対策の基本方針を取りまとめました。」「汚染水問題を含め、福島第一原発の廃炉を実現できるか否か、世界中が注視しています。政府一丸となってその解決に当たってまいります。」と語った。

しかし、毎日新聞で報道されているように、今回とりまとめられた基本方針は、5月30日に経産省の「汚染水処理対策委員会」で決定された「地下水の流入抑制のための対策」ですで示されていた措置に、「国の予算をつけます」「福島第一原子力発電所の近郊に関係省庁の職員を常駐させる『廃炉・汚染水対策現地事務所』を設置します」という内容を付け加えただけのもので、目新しい内容は全くない。

切り札として管官房長官や茂木経済産業大臣がしきりと強調する「凍土方式の陸側遮水壁」だが、この「基本方針」には「平成26年度中を目途に運用開始」とあるから、「平成27年度3月末に運用が開始されれば御の字」というもので、5月30日に決定された「地下水の流入抑制のための対策」では「平成27年度上期を目途に運用開始する」とすでに書かれていたので、運用開始が6カ月早まっただけで、運用開始にはあと1年7か月は待たないといけない。

イギリスの日刊紙Teleglaphはのインタビューで、産業技術総合研究所の丸井敦直氏は政府は現場の問題のごく一部の問題だけを大きく取り上げていると指摘しながら「凍土方式の遮水壁が運用開始に後2年かかるということは、他にきちんとした対策をとらないと、2年間放射能汚染地下水が流出し続けるということになる」と警告している。
(このインタビュー記事はNewzealand Heraldにも掲載されている)

「地下水の流入抑制のための対策」では、「最短で進めた場合でも、施工計画の策定に約6カ月、施工に約1年が必要であり、現在進行中の燃料取り出しカバー工事、その後に計画している使用済み燃料の共用プールへの輸送作業等、他の工事との工程調整が必要であることに留意すべきである。p.22」とあり、凍土遮水壁の運用開始を劇的に早めることは不可能だ。

凍土遮水壁の工事を焦って前倒しすれば、使用済み燃料の事故原発建屋プールからの取り出し作業のための工程調整がうまくいかなくなり、使用済み燃料取り出しの大幅な遅延や、最悪取り出し作業の失敗による使用済み燃料保管プールの破損・崩壊から危機的な放射能放出事故を招きかねない。

また、工事を焦ってフィ―ジビリティ・スタディを手抜きすれば、凍土遮水壁の運用開始後に、事故原発建屋の地盤の不安定化を招き、原発建屋の倒壊からこれまた危機的な放射能汚染事故を招きかねない。

間近に迫った2020年のオリンピック開催を決定するIOC総会で、安倍首相は「福島原発への対応は万全で、2020年東京でのオリンピック開催に全く問題はありません。」と説明するつもりのようだが、こんな稚拙な内容の対策をどうどうと世界に説明するつもりなのだろうか?

原発に対して知識の無いIOC委員は「首相が言うなら大丈夫だろう」と思ってしまうかもしれないが、関係各国政府が日本政府の危機感の欠如にいらだちを倍加させることだけは間違いない。

平成25年9月3日
原子力災害対策本部・原子力防災会議合同会議
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/actions/201309/03genshiryoku.html

福島第一原子力発電所における汚染水対策(経済産業省)
http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/osensuitaisaku.html

「汚染水問題に関する基本方針」を決定(9月3日)(経済産業省)
http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/osensuitaisaku_houshin.html

福島第1原発:汚染水対策に470億円 政府了承、浄化装置も増強
毎日新聞 2013年09月03日 東京夕刊
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20130903dde001040007000c.html

Japan to build ice wall to tackle Fukushima
Japan has launched an ambitious but untested scheme to stop leaks at the Fukushima nuclear plant, with the construction of a frozen underground wall, as concerns grow over rising levels of contamination.
By Damien McElroy, Danielle Demetriou in Tokyo
5:22PM BST 03 Sep 2013 Teleglaph
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/japan/10284191/Japan-to-build-ice-wall-to-tackle-Fukushima.html

Japan puts hope of fixing leaks on wall
By Danielle Demetriou, Damien McElroy
5:30 AM Thursday Sep 5, 2013 New Zealand Herald
http://www.nzherald.co.nz/world/news/article.cfm?c_id=2&objectid=11119491


汚染水漏れ「五輪時には解決」=安倍首相 時事ドットコム
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201309/2013090400352&g=pol

安倍晋三首相は4日午前、東京電力福島第1原発の汚染水漏れ問題に関し、東京開催に影響することはないと、IOC総会で訴える考えを示したと書かれている。。
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by touten2010 | 2013-09-07 09:26 | 放射能汚染水の海水流出 | Comments(0)

福島原発事故の後、全ての日本人が放射能と向き合って暮らすことを運命付けられた。その一人として日々の放射能の情報を整理し、これに向き合う。
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